#CAR 想いでの車〜コルト1000

先ごろ、三菱車にギャランの名称が復活した。クルマのハードスペック的にはランサーの後継で、エボリューションモデルはランサーを名乗り、それ以外はギャランフォルティスと名乗る。
ギャランは以前から受け継がれてきた名前だが、フォルティスは新名称だ。
ギャランは、1969年に初代が登場する。思い出してみると、ギャランはじつに多くのサブネームとファミリーを形成したクルマだった。ギャラン∑、Λ、GTO、FTO、エテルナ……。
だいたい、初登場したときから、コルト・ギャランだった。初代の時代からコルト・ギャランGTOはあったので、コルトが苗字、ギャランがミドルネーム、GTOがなまえだろうか。いつしか、ミドルネームのギャランだけになり、ついにGTOやFTOはなまえだけのモデルになる。
なんだか、人の呼び方が、苗字のナントカさんから少ししたしくなってなまえで呼ばれ、最後はニックネームだけになってしまった(少し違うか?9)ようでもある。
その、苗字たるギャランが復活した(家名のコルトはずいぶん前に復活している)。何かワゴンなどのファミリーが増えれば、ギャランナントカになることもあるのだろうか? 今はワカラナイ
いずれにしても、サニーが消滅し、コロナプレミオがいつしかプレミオだけになり、カローラもカローラアクシオとなって次の世代はカローラが取られそうという時代に、懐かしい名称の復活劇である
ギャランのことをコルト・ギャランから知っているボクのような世代は、どうしてもコルト・ギャラン・フォルティス、と呼んでしまいそうだ。そのほうが、セダンの正統的、継承派らしい気がする。
さて、コルト・ギャランの前の三菱セダンは、当然、コルトの呼び名だった。しかもコルトの後にエンジン排気量そのままを付けるとだけいうシンプルなやりかた
エンジン排気量がすぐわかったのはいいが、じつはデザイン違いのボディが数種類あって、実際のところ相当詳しい人でないと見分けは難しかった
しかも、写真に揚げたボディは1000、1100、1500があって、その下にデザイン違いの800と1000、間に挟まるような同じくデザイン違いの1200などがあって、複雑だ。兄弟で、生まれ年は異なるが、大学の回生は同じみたいな……
複雑な話は、このくらいまで
ボクの友人の父が、コルト1000を新車で買い、都合10年近く乗っていた
友人の父は、昭和ヒトケタ生まれ。戦地へは行かなかったものの、子供時代に「エンジンの三菱」をゼロ戦からダイレクトに影響を受けてしまった世代である
ちなみに少し年下になるボクの父は、エンジン単体が特に光る三菱よりも、クルマそのもののほうが重要で「オースティンの堅牢さ」の日産や「国産品質信頼性のトヨタ」が勝つ。ホンの数歳違うとこうも違うらしい
それはともかく、友人の父の自慢は、やはりエンジンだった
4気筒OHVだが、格段に静か。車内にエンジン騒音が進入してこない、かえってマニュアルミッションのギア音が目立つくらい、というのが自慢だった
確かに、エンジンは静かだった。というよりも、ボディ剛性の高さが、エンジンの振動や共鳴をキャンセルしている。そんな印象だった。
デボネアをふた周りくらい小さくリ・デザインしたようなスタイリングは、そのまま鉄板が厚そうな印象も与える。とくに、フロア周りは中央にセンタートンネルがドンと張り出し、しかも、センターコンソールがなく全面カーペット貼り。乗っても、いかにも丈夫そうなクルマだった
年に数千キロしか走らず、手入れも万全だったことも、好印象につながったのかもしれない
が、一方でソフィスティケーテッドさには少し欠けていた。全体に、荒っぽいところや手を抜いたところ、安っぽいところはないのだが、ゼイタクヒンの演出は不足ぎみだったと覚えている
三菱車が、大メーカーにはない、ちょっと欧風のこじゃれた演出を取り入れたのは、コルト・ギャランを経て数年後、初代ミラージュあたりからである。
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